そうですね……。
実を言うと、私はもともと「占い師になろう！」と思って生きてきたわけではないんです。子どもの頃から少し不思議な感性・感覚を持っていて、人と会ったときにその人々から光やグレーの影、重たい気を敏感に感じたり、初めて会った人の人生の背景や想いが、ふっと伝わってきたり。そういう体験が重なることは子供の私にとっては、怖いことでした。そして当時、引き寄せられる様に、多くの霊能力を持つ方々と出会う機会がありました。その方々からは、もれなく「あなたはいずれ、この力を人のために使うことになるよ」と言われていました。しかし当時の私は「……（汗）この人、一体何言ってる？ナイナイ！」と思っていて（笑）時が経ち、大人になった私は、全く別の世界でお仕事をしていました。そこは、感性の豊かさと繊細さ、そして、巧みな技術が求められる世界でした。そこでは努力が実り、有難いことに多くの実績を積ませて頂きました。
いわゆるアワードのような場でも何度も評価され、自分の感性を活かし必死に走り抜けた時代でした。大好きな仕事でしたし、素晴らしい仲間にも恵まれ、私の人生の宝物の時代でした。

けれど、長く夢中で過酷なハードワークを続けるうちに身体を酷使し過ぎてしまい、視力に少しずつ影響が出始めました。普通に生活するには問題ないのですが、仕事の性質上「このままでは、いつか大きな失敗をする」という未来が視えました。私が一番恐れていたのは、私を信頼し、ご指名下さる多くのお客様を最終的にガッカリさせてしまう未来でした。そして「引き際は大事」と、自分で結論を出しました。

まだバリバリお仕事できている中で、自ら幕を引くことはとても勇気のいる決断でしたが、直感的に今までの経験や実績の掛け算で「自然と何らかの形で次の道は拓かれる」と思えたのです。そしてそのタイミングで出会ったのが、電話占いの世界でした。
元々、タロットやオラクル、ルノルマンが大好きでしたし、風水や吉方位も当たり前に生活の一部でした。最初は「私の様々な知識や経験、情熱が、また別の形で少しでも誰かのお役に立てたら嬉しい」という思いでした。

そしてその新しい世界では、まさかのミラクルが待っていました。
ウラナさんでデビューした次の月にはランキングに入り、デビューから1年1ヶ月で殿堂占い師に選ばれることになり、自分でも驚きました。何故なら最初は「取り敢えず、しばらく10分無料のままで細々と」と思っていたくらいなのですから（笑）前職を退く際に感じた「自然と次の道が拓かれる」が、正にその通りになりました。

今振り返ると、子どもの頃に怖いと思っていたあの感覚や、前職で培った様々な経験が遠回りをしたようでいて、実はすべてが一本の道に繋がっていたのだと感じました。

カードを読むのはプロとして当たり前なので、まず一番重きを置いているのは「人として誠実であること」です。これはお客様に対しては勿論ですが、共に働く方々や自分自身に対しても同じです。誠実であるということはとてもシンプルですが、長くお仕事を続けていく上で、一番大切な基盤だと思っています。占いのお仕事では、お客様の人生に深く関わるご相談をいただきます。だからこそ、どんな時も嘘のない言葉に誠意をもってお伝えし、私の持てる限りの力で寄り添うことが誠実さに繋がると考えています。
そして、社会人としては当たり前のことですが「時間を守ること、約束を守ること」もとても大切にしています。あまりにも当たり前で小さな事ですが、そう言った積み重ねが生む信頼関係の上にしか、本当に深い人との繋がりは成り立たないと私は思っています。

もう一つ大事にしているのは、自分のコンディション管理です。
お客様と向き合うとき、占い師自身が不安定ではお話になりません。
ですから普段から、自分の家庭環境、人間関係、体調や心のバランスが整っていることを大切にしています。十分な睡眠をとったり、体を冷やさない食事や生活、お風呂でゆっくりとリセットしたり。そうすることで、自分が整った状態で鑑定に臨むことができます。

はい。鑑定は勿論ですが、新たにInstagramの投稿に挑戦したことかなと思います。
Instagramに関しては、夢中というよりは、おっかなびっくり必死（笑）
驚かれるかもですが、実は私……これまでInstagramというものを一度も使ったことがなくて（笑）だからInstagramを始めるときに、当然アプリをダウンロードするところからでした（笑）視聴するのは簡単に出来ましたが、制作投稿となると最初は本当に戸惑い、ムダに手間取り……（汗）兎にも角にも勉強有るのみ！でした（笑）

Instagram ID：@maria_uranai_urana
Instagram URL：https://www.instagram.com/maria_uranai_urana/

きっかけは、家族の入院の付き添いのため、今年6月に1ヶ月ほどお休みを頂いた際のことでした。私の方がご不便をお掛けした立場なのに、復帰したときにリピーター様たちが「お帰りなさい！」とお電話をくださり、本当に温かいお気持ちで迎えて下さいました（涙）家族の入院中も多くの方々が励ましと労いのメッセージを届けて下さっていて（涙）復帰後も、私の体調やメンタルのことまでとても気に掛けて下さって、本当に心強く、胸が熱くなりました（涙）お一人お一人のお気持ちに支えられ、私はこうして再びお仕事に戻ることができたのだと、今も感謝の気持ちでいっぱいです。

その時「何か少しでも、私らしいご恩返しができないかな」と思ったのが、始めるきっかけでした。最初は不安でしたが、皆さまの温かいお気持ちへの感謝の想いが強い原動力となり、私に「それをする時間やエネルギーを与えて下さった」と、また心から感謝しています。実は以前から「先生の薔薇や猫ちゃんを見てみたいです」と言って頂くことが多かった事もあり☆もちろん私のメインは占いですが、そこに少しだけ、薔薇や猫、庭の草花を交え、私という人間の背景をお届けできたらと思いました。
ですから作品に使っている花の素材も、アプリ素材に頼らず、すべて私が育てている花たちで時間を掛けてデザインしました。
今のAI主流の時代には沿わないかも知れませんが「私らしさ」を感じて頂けたらと。
「動画らしきもの」も作ったことなどなかったので、正に手探りで挑戦しました。
今少しずつ制作アプリの使い方にも慣れてきて、フォントを選んだり、エフェクトをかけたりできるようになり、表現の幅が広がったことで、制作を楽しめる様になってきました♪そして、私も待機していない時間がありますので、そんな時でも、Instagramを通じて「いつも繋がっている安心感☆」を、リピーター様たちに感じて頂けることが、私にとって大きな喜びになっています。

やはりご想像通り、薔薇と猫たちですね（笑）
私は130本以上の薔薇を育てているのですが、それぞれに個性があって、日々の表情が違うんです。

つぼみが膨らんでいくときの期待感や、開花時の華やかさ……毎日がとても刺激的です。
確かに草花に比べると薔薇はとても手がかかります。
寒い時期の剪定や誘引は、寒さの中での鋭い棘との戦いですし、消毒、水やり、品種による肥料の加減など、一つひとつ丁寧に見てあげないといけません。

でもその分、春になって見事に咲いてくれた瞬間の感動は、本当に言葉では表せないほど。時間も労力も全てが報われるような、心が一瞬で無になる喜びがあります。
気がつけば、庭が薔薇でいっぱいになっていました（沼）

そして猫たちの存在も、私にとってとても大きな癒しです。
私自身の子どもはすでに成人していますが、子育てをしていた頃を振り返ると、毎日がバッタバタで、正直なところ細かいところは記憶喪失（笑）
けれど今、3匹の小さな子たちが縁あって私のもとに来てくれたことで、まるで人生の中でもう一度、穏やかな子育てをしているような気分を味わっています。
人間の子育てとは違って、猫たちは社会に巣立つ存在ではないので、彼らには思いきり甘々で穏やかな眼差しで成長を見守ることができます（笑）

この子たちと過ごすひとときは、私にとってかけがえのない癒しであり、“人間の子育てとは全く違う子育て感”を満喫させてくれます。ときには甘えてくれたり、いたずらしたり、自由気ままに過ごしていたり……。その愛らしい姿に、私自身も肩の力を抜くことを思い出させて貰えます。忙しい日々の中でも、薔薇や猫と向き合う時間があるからこそ、また新しい気持ちでお客様と向き合えるのだと思います。

私も女性ですので美しく在りたいとは思いますが、実際に美しいかどうか自分では謎です（汗）ただ、そう言って頂けると照れくさい気持ちもありますが、やはり女性としては嬉しいです（笑）だからこそ、普段から少しでも自分を大切にしようと心がけていることはいくつかあります。
もともとスキンケア用品やコスメは大好きで、デパコスからプチプラ、韓国コスメまで、新製品が出ると試してみたくなるタイプです（沼）化粧水や美容液、クリーム、ファンデーションなども、その時々の季節や香りやテクスチャーの好みで選びます。
初めてのものを使う時は、テンション爆上がりで心が超トキメキます☆彡

どう違うのか、どう変わるのか……ホントにホントに変わるのか？興味津々で、ある意味の「人体実験！」です（笑）スキンケアやコスメは、私にとって単なるお手入れに留まらず、テンションを上げてくれるトキメキの存在です☆私は「人生は気分がすべてな人☆」なので、パケのデザインや香りが良いと一気に気分が爆上がります（笑）

またその一方で「ずっと変えないもの」も有ります。
それは朝食です。ここ数年、私は毎朝同じメニューを頂いています。
数年前に、玄米を自動で発芽させて酵素玄米に炊き上げるまでを、一挙に引き受けてくれる魔法のジャーをゲットしてからは、有機玄米に丹波の小豆と粟國の塩を加えて炊く、寝かせ玄米をベースにした食事が私の習慣となりました。

毎朝、寝かせ玄米に、めかぶ、納豆、梅干し、卵黄、しらすをのせて、お味噌汁やお漬物、その時冷蔵庫にある野菜などと一緒に頂きます。
毎日、同じ食事を頂くことで、体調の変化に気づきやすくなります。
睡眠をしっかり取っていても、同じ食事なのに体が重く感じるときは「これは疲れが溜まっているサイン」とすぐに分かります。そんな時には無理をせず、休息を大切にします。

そして、私が特に大切だと思っているのは調味料です。
毎日のお料理に欠かせないものだからこそ、無添加で質の高い“本物”を選ぶようにしています。塩麹、ひしお麹、ドレッシングなどは手作りし、調理には無水調理が得意なSTAUBのお鍋を使っています。STAUBのお鍋は発酵食品とも相性が良く、手間をかけなくても味わい深く仕上がるので、日々のお料理に欠かせない存在です。
お砂糖は極力控えめにしていますが、どうしても使うときは、黒糖または古式原糖などを使うようにしています。
外食はお付き合いの時だけに留め、身体に優しい食生活を心がけています。
自分の心身の感覚を基準にして、自分を客観的に見つめ直すことができるのもこの習慣の良いところです。日々頂くものは、身体を養うだけでなく、メンタルにも静かに影響している。そして手間を掛けて作られた本物は、作った人の情熱や素材そのものに強いパワーが有ると私は感じます。

もともとお料理する事が大好きで、いろいろなものを作りますし、自分でパンを焼いたり、お菓子を作ったりもします。もちろん市販のお菓子を買って楽しむこともありますよ☆週に一度はチートデーを設け、その時には何も考えず食べたいものを楽しみます。
完璧に気をつけているというよりも、できる限り意識しつつ楽しみながら続けることを大切にしています。

また、生活のリズムをあまり大きく崩さないことを心がけています。
睡眠時間は、できるだけ自分に必要な分だけ確保し、朝も一定のリズムでスタートを切るようにしています。朝食後の午前中は、猫たちのブラッシングと庭の手入れから始まり、お掃除、お洗濯、夕飯の仕込みなどをして過ごし、お昼からの鑑定に備える――そんな日常のリズムを大切にしています。

そうした日々の積み重ねが、心身をすっきりと整えてくれるのだと思います。
何も特別なことをしている訳ではありませんが、毎日の小さな習慣を大切にし、自分の心と身体に向き合うこと。それが、私にとっての美容法であり、自然体で美しくありたいと願う気持ちを支えてくれているのだと思います。

実は私は、生まれつき不思議とモチベーションがとても高いのでは？と、感じています（笑）モチベーションという言葉の意味はわかりますが、自分に照らし合わせると「私のモチベーションって何？何処？」と思ってしまう（笑）
お仕事が憂鬱だと感じたり休みたいと思ったことは、これまで一度もありません。
社会人になってから体調不良で仕事を休むこともほとんどなく、前職の時代も遅刻や欠勤は一度もありませんでした。と、言うか……指名制でしたので、何が有ろうと休めないと言うのがホントのところでした（笑）
お正月やお盆などの長期休暇に入ると逆に何故か熱を出してしまう……そういう謎なタイプな人です（笑）今でも、お仕事の前に何となく熱っぽい？と感じても、占いルームに入ると不思議と治る？シャキッと元気になって、いつも通りにお客様と向き合うことができます。気分のムラや上下もほとんどなく、なぜか自然と一定のリズムで保たれています。
なので「モチベーションを上げる」という感覚自体、あまり持ったことがありません。

ただ、自分を整えるために大切にしている習慣はあります。
それは、お風呂の時間です。湯船にしっかり浸かって、その日の疲れや余分なものを手放すようにしています。最近のお気に入りは、ヒノキの香りのエプソムソルトや、クレイドの入浴剤。体の芯から温まって、本当にすっきりします。
お風呂上がりには、LOAのオイルの香りに包まれるのも楽しみのひとつです。
香りに癒されながら自然と心と体がリセットされていくのではないでしょうか。
特別に気分を上げようと努力するわけではなく、こうした日々の小さな習慣の積み重ねが、結果的に私を元気にしてくれているのだと思います。

そうですね……“複雑恋愛”という言葉には、さまざまな形が含まれていると思います。
ただ共通して言えるのは、どんな形であれ「その方にとっては真剣な恋である」ということです。複雑恋愛というと、一般的にはネガティブな印象を持たれやすいかも知れませんが、実際にご相談にいらっしゃるお客様のお気持ちはとても純粋です。お相手を大切に思うお気持ち、どうしても諦められない想い……そうした心の内を抱えているからこそ、深く悩まれているのだと思います。

占い師としての私は、誰かの生き方や恋愛を「良い」「悪い」とジャッジすることはありません。「その恋を続けていくことでお客様ご自身が幸せを感じていらっしゃるのか」という視点で一緒に見つめていくことを大切にしています。
複雑恋愛で苦しんでいる方にお伝えしたいのは、お相手だけでなく、ご自身のお心も大切にして頂きたいということです。お客様が心から笑える時間を増やして行けるように、私は占いを通してお手伝いさせて頂きたいと考えています。

はい。私の座右の銘は『薔薇色の人生』です。
少し大げさに響くかもしれませんが、その言葉が持つ華やかさと希望にあふれた響きが私はとても好きです。人生というのは「普通に生きると」辛いこと、苦しいこと、困難が多い。それはきっと、誰にとっても同じだと思います。「普通に生きる」とは、どういうことかというと、一方からだけ物事を判断するということです。

だからこそ自らの視野を広げ、多角的に俯瞰し、自分がどんな考え方をして、どんな言葉を発するのか、自分を常に客観視する事によって、人生は確実に変わっていくと私は考えています。捉え方を少し工夫すれば、大変な出来事も“学び”や“肥やし”に変わり、気づけば人生そのものが感謝でしかなくなり、薔薇色に見えてくる。

私は昔から何事も“形から入るタイプ”（笑）
だからこそ「薔薇色の人生で行こう♪」決めた時、単純ですがひとまず自分の周りを生きた本物の薔薇で取り囲んでおこうと思ったんです（笑）そこから、薔薇を育てることが私のライフワークになって行きました。

先程もお話しさせて頂きましたが、薔薇栽培は病気になり易い品種も多いですし、毎日の庭のパトロールや手入れも欠かせません。でもその大変さを乗り越え、咲き誇る薔薇を目にしたとき、「ああ、このために頑張ってきたんだ」と胸が熱くなりますし、その喜びは一瞬で色々な苦難を吹き飛ばしてくれます。そして、その手間や苦難を経て辿り着く美しい花姿は「人生に通ずる」と私は想っています。

そして、私の庭の一部は道路に面していて、毎日たくさんの方が家の前を通って行かれますが、その中にもしも少し元気をなくしている方や、何かに悩んでいる方がいたら、私が育てた薔薇を見て、ほんのひとときでも心が軽くなり、元気を取り戻して頂けたらと毎日願っているんです。私の育てる薔薇は私自身の癒しであると同時に、誰かの心を励ます力にもなると信じています。道行く方々が「いつも本当に綺麗ですね」と、笑顔で仰って下さるたびに、私も一緒に幸せになります☆

なので、薔薇を育てることは単なる趣味ではなく、私にとって“生き方そのものを映し出す鏡”となっています。日々の努力は必ず報われ、苦難の先には必ず美しい景色が待っている。それが私の“薔薇色の人生”の意味であり、私が信じる生き方です。
この言葉を胸に、これからも自分自身の心を整えながら、ご縁を頂いた皆さまにも薔薇色の未来をお届けできたらと思っています。

はい。このお話はお客様ご本人からご了承頂いておりますので、その上でお話しさせて頂きますね。
その方は、8年ほど前にご婚約されていた男性から急に別れ話を持ち出され、お別れすることになってしまいました。事の発端は、彼の移り気でした。彼は奔放な魅力を放つ女性に強く惹かれ、そちらを選んでしまったのです。残された彼女は暫くの間、お仕事も生活も何も手につかなくなり、お仕事を長期でお休みしなければならないほどのショック状態で私のもとを訪れて下さいました。

深い悲しみと悔しさ、自信や未来を一気に失った形となり、喪失感でいっぱいになり、ある時は「いっそ、その女性のもとに乗り込んでしまおうか」とまで思い詰めた時期もお有りでした。その時、私はカードから彼がいずれ戻って来るのも読んでいましたし、彼女の奥に有る尋常じゃない相手の女性への憎しみと、相手の女性の気質の荒さも読んでいたので「今そんなことしたら事件にだってなり兼ねない。彼女の未来を詰むことになる」と直感しました。
だからこそ、私は彼女にこう伝えました。
「今それをしたらどうなると思う？感情のまま動けば、取り返しの付かない状況になり、その結果、彼は戻って来られなくなるよ。」「カードには、彼は疲れて戻ってくると出ているのだから、その未来に行ける選択を常にしよう。」
「本来我儘な彼の性格で、その女性とずっと一緒にいられるわけがない。揉めて必ず戻ってくるから」と彼女に言い続けました。

別れてから最初の数年、彼女の心は嵐のように荒れ、常に揺れていました。
待つべきか、新たな方向へ進むべきか、忘れられるのか、悔しくて悲しい。
その苦しさから逃れたくてアプリで新しい出会いを探す努力もしてみた様ですが、誰に会っても心は動かず、結局「やっぱり彼しかいない」と思い知らされるばかりでした。
そしてその間も、彼から時折連絡があり彼女もそれに応じてしまい、本意ではない曖昧な関係になってしまい、彼は会えると彼女に期待させながら直前にドタキャンしたり、急に音信不通になったりという辛い期間も有りました。そう言う出来事でもまた、彼女のメンタルは安定を欠き、泣いたり怒ったり沈んだりを繰り返していました。

私も正直、彼のその節操の無さに憤りを感じ「ホント彼（怒）優柔不断！不謹慎！私も超絶許せない！こんな酷い事してっ！あなたの100億倍彼を許さない！！」
「でもね、あなたがここで感情をぶつけたら、余計にしんどくなり、結果、遠回りになる。彼は必ず戻ってくるから、その時に一緒に懲らしめよう！その時に向けて今は懲らしめ方を一緒に考える時だよ！」と、何度も何度も慰めたのを覚えています。

カードには、彼が二人の女性の間でゆらゆら揺れているのが描かれていました。勿論そのことは彼女にも伝えてありました。つまり、先に喧嘩別れした方が負けだと私はカードから直感しました。そして彼女にはもう一つ伝えてあったことがあります。
「ここであなたが感情的になり、彼と喧嘩をすると言う事は、相手の女性の思う壺になると言うこと。喧嘩別れをするのは貴女ではなくあちらだから。」
「元々はあなたが、両家も認めた正式な彼の婚約者だったのだから。その事実を取り戻そう！」

その事が胸に刻まれてからの彼女は、自分の生活を少しずつ整え、以前よりも軸がブレ難くなって行きました。その頃、私はそろそろ仕上げに入ろうと考え、彼女に真剣にこう伝えました。「もうそろそろ、彼を取り戻す本格的な準備段階に入ろう。二度と彼の心を離さない為に。そのために、あなたは別れた時のあなたのままで彼に逢っていてはいけないの。」「彼が逢いたいと思った時に簡単に逢える女性でいてはダメ。彼にとって（逢える女性）ではなく（逢いたい女性）になろう！」

長く苦しい年月が経つうちに、彼と相手の女性は案の定お互いの気質がぶつかり、彼の方が関係に疲れ、彼女に連絡してくる頻度が多くなりました。
彼女は逸る気持ちを抑え、私のアドバイスを受け入れて下さり、彼都合の日程では逢わない努力を繰り返しました。それは彼女にとって、全てを賭けた自分との戦いだったと思います。そうしているうちに、お二人の立場は完全に逆転して行きました。
以前は彼女が下手に出て、彼はそこに胡座を掻いていましたが、今度は彼の方が彼女を追うようになって行ったのです。
最終的に彼は相手の女性から逃げるようにして戻ってきて、2年程前、再び彼女にプロポーズをしてきました。

その時の彼女の心境は、当然単純に「嬉しい」というものでは有りません。
6年という長い間に流した大量の涙や、裏切られた耐え難い痛み。心の奥底にはやはり複雑な思いを抱えていました。「本当に信じて大丈夫なのか」「また同じことが繰り返されたらどうしよう」という不安。彼への不信感。けれど同時に「やっぱり彼を取り戻したい」という強い思いも確かに共存していて半年ほど迷いに迷っていました。

その時、私は彼女に伝えました。「裏切られるか裏切られないかを相手に委ねてはダメ。」
「裏切らせない女性でいることのハンドルを、あなた自身にしっかりと握って欲しいの」と。彼女は、迷いながらも彼の熱意に触れ、最終的にはプロポーズを受け入れる決意をしました。その瞬間の彼女は、ただ彼の意に従うのではなく、自分の意志で「今の目の前の彼」を選んだのです。

そして今も、彼女は結婚生活の中での小さな愚痴をこぼしに「先生ぇ〜聞いてぇー！」と私のもとを訪れてくれます。そのお声を聞くたびに、私は本当に嬉しく「あの時、感情に流されず、苦境を乗り越え、自分の軸を持てたからこそ」としみじみ思うのです。
彼女は、尽くした自分のもとを彼が去った理不尽さに長く苦しみ続けました。
しかし私は、一つ「確信☆」していることがあります。

人は尽くしてくれた相手に心を残すのではなく、自分が尽くした相手にこそ強く心を縛られてしまうのだということ。これは、心理学的にも人間関係の本質を突く法則だと思います。人は「与えられたもの」よりも「自分が与えたもの」に強い価値を感じやすい性質を持っています。つまり、相手に多くの時間や愛情、労力を注いだ分だけ、「ここまでしてきたのだから離れられない」という思いが心の奥に積み重なっていきます。だからこそ、相手にただ尽くすだけではなく、お相手にも“して頂くことも大切”だということです。その循環こそが、二人の愛を永く育んでいくための大切な要素だと私は感じています。