2026/09/21(月)
2026年9月21日(月・敬老の日)— 今日の神職メッセージ
今日のテーマは、**「余計なものを祓い、本当に大切なものを残す」**です。
2026年9月21日は、旧暦**8月11日**、六曜は**赤口**。二十四節気では**白露**、七十二候では**玄鳥去(つばめさる)**の期間です。また秋の彼岸の二日目であり、暦の上では**社日(しゃにち)**にもあたります。十二直は、その名の通り不要なものを取り除く意味を持つ**「除(のぞく)」**です。
月齢は**10.0**。9月19日の上弦を越えた月は、9月27日午前1時49分ごろの満月へ向かって、日に日に光を増しています。東京では月の出が14時44分ごろで、月の明るい部分はおよそ4分の3まで育っています。
そして9月23日には**秋分**を迎えます。昼と夜の長さが近づく、大きな季節の境目はもうすぐそこです。
今日のテーマ
**「増やす前に、ひとつ減らす」**
月は今、満月へ向かって満ちています。
一般に満ちていく月の時期は、
**育てる・広げる・積み重ねる**
という象徴で捉えることができます。
ところが今日の十二直は「除」。
つまり、月は「増やす」方向へ進みながら、暦は「取り除く」ことを示しています。
一見すると反対のようですが、実はとても大切な組み合わせです。
植物も、ただ枝を増やせばよく育つわけではありません。
必要のない枝を落とすことで、本当に育てたいところへ力が集まります。
人も同じです。
やりたいことを増やし続ける。
人間関係を増やし続ける。
情報を入れ続ける。
物を買い続ける。
そうしているうちに、
**「自分は本当は何を大切にしたかったのだろう」**
ということが分からなくなる時があります。
今日は何かを新しく加える前に、
**「これは今の自分に、本当に必要だろうか」**
と一度問いかけてみてください。
「除」は捨てることだけではありません
十二直の「除」は、障りとなるものを取り除く日という意味を持っています。
神職の立場から考えるなら、これは**祓い**にも通じるところがあります。
祓うというと、
「悪いものを追い払う」
という印象を持つ方もいるでしょう。
しかし、祓いの本質は、それだけではありません。
余計なものを取り除き、
**本来の自分へ戻っていく。**
それも祓いです。
今日なら、
使っていない物を一つ処分する。
スマートフォンの不要な情報を整理する。
先延ばしにしていたことを一つ終わらせる。
心の中で何度も繰り返している怒りを、一度横へ置いてみる。
そんなことで構いません。
大きな断捨離をする必要はありません。
**一つだけ余白を作る。**
それを今日の小さな禊ぎとしてみてください。
社日 — 土地への感謝を思い出す日
今日は**秋の社日**でもあります。
社日は春と秋に巡ってくる雑節で、土地の神、すなわち産土や農耕に関わる神々へ感謝する日として大切にされてきました。
現代では、私たちは「土地に生かされている」という感覚を忘れがちです。
けれど、どこに住んでいても、
その土地の水を使い、
その土地の道を歩き、
その土地の空気の中で暮らしています。
今日、外へ出た時にほんの一瞬でも、
**「この土地で今日も暮らさせていただいている」**
と思ってみてください。
神社へ参拝できる方は、氏神様や鎮守様へお参りするのもよいでしょう。
お願いをする必要はありません。
**「いつもこの土地でお守りいただき、ありがとうございます」**
それだけで十分です。
### 彼岸だからこそ「つながり」を考える
そして今は秋の彼岸です。
さらに今日は**敬老の日**でもあります。([ウェザーニュース][1])
偶然ではありますが、「受け継ぐ」ということを考えるには、とても象徴的な一日です。
私たちは、何もないところから突然生まれてきたわけではありません。
御先祖がいて、
父母がいて、
育ててくれた人がいて、
教えてくれた人がいて、
今の自分があります。
だから今日は、
**「自分は何を受け取ってきただろう」**
と考えてみてください。
財産だけではありません。
考え方。
言葉。
料理。
仕事。
生き方。
優しさ。
あるいは、
「自分はこうならないようにしよう」
と思った経験でさえ、人生を形づくった大切なものかもしれません。
良いものだけを受け継ぐ必要もありません。
いただいたものを自分なりに整え、
**次の人へ少し良い形にして渡していく。**
それも、御先祖への一つの恩返しなのだと思います。
### 赤口について
今日の六曜は**赤口**です。
一般には正午前後を除いて慎重に過ごす日とされ、火や刃物にも注意するといわれています。([ひごよ][3])
ただし六曜は、神道そのものの教えではありません。
ですから、
「赤口だから悪いことが起こる」
と怖がる必要はありません。
今日はむしろ、
**「慌てない」
「感情で決めない」
「一呼吸おいてから動く」**
という戒めとして受け取ってみてください。
少し慎重になるだけで避けられることは、意外にたくさんあります。
神職として今日おすすめしたいこと
今日は、できれば玄関を少し掃いてみてください。
玄関は、人だけではなく、日々さまざまな御縁が出入りする場所でもあります。
靴をそろえる。
砂や埃を掃く。
不要なものを一つ片づける。
そして神前に立てる方は、
**「今日までこの土地でお守りいただき、ありがとうございます。不要なものを祓い、いただいた御縁と命を大切に使えますよう、お導きください」**
と静かに申し上げてみてください。
今日は何かを強く願う日というより、
**感謝して、整えて、余白を作る日。**
それで十分です。
今日の言葉
**「手放すことは、失うことではない。大切なものを大切にするために、余白をつくること。」**
月は満ちています。
けれど私たちは、何もかも抱え込む必要はありません。
秋分を目前に控えた今日は、
**何を増やすかではなく、何を残したいのか。**
そこへ一度、心を向けてみてください。
いらないものを一つ手放し、
いただいているものに一つ感謝する。
それだけでも、心の中には小さな清浄が生まれます。
今日は、**「祓いと感謝」から次の流れを整える一日**として過ごしてみてください。🌔
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